冬から春につげる


湯舟に花びら  ひとひら

窓をあけると 桜の木



期せずして目の前に現れた

桜の花びらの落ちるさまを

手のひらでなぞる



手の所作ではなく

所作が生まれる源と



生まれた先に現れる空間をみつめる



待つことと

受け取ることは同じことと

身体が知っていく



じわりじわりと

ここにいて待ち侘びるのは美しいです。



侘しさと寂しさにあがらわず

くぐった先には

そこにしかない美しさがあります。



怖かった水も

冷たい水に身体をこわばらせていた

恐怖という癖もなくなっていることに気づいたとき



すべてが終着したように

ほっとして安堵します。



じわりじわりと

待つことで変げしてゆくものに

永遠は宿っているのですね。



そんなことを

冬から春にかけて告げてられているようです。